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HOME > 技術ガイド > コンベヤチェーンの選定
チェーン形式の決定には取付物の形状、搬送物の性質、処理方法によって決めます。
用途に応じて下記を参考のうえチェーン形式を決定してください。
ローラ形式 | 用途 | 特性 |
---|---|---|
S 形 | バケットエレベータ、フローコンベヤ | 磨耗性が少ないフローコンベヤ(穀物、飼料など) |
R 形 | スラット、エイプロンコンベヤ | 軸間距離が近いコンベヤ |
F 形 | スラット、エイプロンコンベヤ | 軸間距離が長いコンベヤ |
M 形 | フローコンベヤ | 摩耗性が高いコンベヤ(セメント、コークスなど) |
取付物の形状に応じて、経済的なアタッチメント形式を決めてください。 (製品の標準コンベヤチェーン参考及び当社までお問い合わせください。 / +82-31-984-4435)
チェーンの寸法はコンベヤの種類、搬送物の形状、搬送容量、搬送速度などによってチェーンに取られ、る 用具の大きさが決定されますので概略的に決定することは可能です。 しかし、チェーンピッチはスプロケットの回転数と寸法によって制約を受けますので、許容回転数は下記の 計算式により算出されたスプロケットの回転数以下にしてください。
スプロケット回転数(RPM)=1000x搬送速度 (m/min) / 寸法 x ピッチ(mm) チェーンピッチの選定は許容範囲以内でできる限り小さいものを選定すると、衝撃による各部の損傷を最小限に止め、寿命を伸ばすことができます。
張力計算式から算出されたチェーンの張力に下記の安全率を乗じてチェーンの所要強度を求め、先に選定されたチェーンの引張強さが満足されているかご確認ください。満足されない場合は強度の大きいなチェーンを検討して下さい。
1日稼動時間が10~24時間の場合には安全率を1.2倍にして下さい。 またプラローラ、ブラスリーブ、ベアリングローラ、ニードルブシュチェーンの各々についてはチェーンに作用する張力が最大許容張力以下として下さい。
チェーン速度(m/min) | 安全率 |
---|---|
30 以下 | 7以上 |
30~40 | 8以上 |
40~50 | 9以上 |
50~60 | 10以上 |
コンベヤ形式 | 使用係数 |
---|---|
スラットコンベヤ | 1.2~1.6 |
フローコンベヤ | 1.3~1.7 |
バケットエレベータ | 8以上 |
安全率は、良好な使用条件(清浄常温、給油状態良好)を考慮して決定します。 次の仕様についてはチェーンの寿命が1/2~1/10に短縮されますので、ラインの環境に応じたチェーンの選定方法を参考に安全率を決定して下さい。
1.大荷重の近距離搬送
2.摩耗性、付着性、腐食性のある搬送物がふりかかる
3.高温・高湿の雰囲気
4.無給油
高温の雰囲気や高温の搬送物によってチェーンが過熱されるような条件ではチェーン強度は低下します。高温における使用限界は使用材質により決まります。
シリーズ\温度(℃) | 100 | 200 | 300 | 400 | 450 | 500 | 550 | 600 | 650 | 700 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
炭素鋼 | 7 | 8 | ||||||||
合金鋼 | 7 | 7 | 8 | 10 | 12 | |||||
ステンレス400系 | 10 | 10 | 10 | 10 | 12 | 12 | 18 | 25 | ||
ステンレス300系 | 12 | 12 | 12 | 12 | 14 | 14 | 15 | 18 | 22 | 26 |
一般に材料は低温、高温で衝撃強度や耐摩耗性が低下する性質があります。その程度は材料により異となります。そのことを考慮した使用限度の基準を示します。
材質 | 使用限度基準(℃) |
---|---|
炭素鋼 | -20 ~ 200 |
合金鋼 | -60 ~ 450 |
ステンレス400系 | -70 ~ 600 |
ステンレス300系 | -100 ~ 700 |
チェーンのご使用に当たっては、この表を参考して 使用条件・温度・濃度など全般的にご検討下さい。
(詳しい材質の検討は当社にご相談ください。/+82-31-984-4435)
名称 | 炭素鋼 | ステンレス 400系 |
ステンレス 300系 |
プラスチック |
---|---|---|---|---|
アセトン | C | A | A | A |
アルコール | A | A | A | A |
海水 | C | C | B | B |
過酸化水素 | C | B | A | A |
牛乳 | A | A | A | A |
ビール | A | A | A | A |
ワイン | A | A | A | A |
水 | C | A | A | A |
硫酸 | C | C | C | C |
燐酸 | C | C | B | B |
炭酸水 | A | A | A | A |
A : 耐食性満足 / B : 使用条件によって違う / C : 耐食性なし |
チェーンとガイドレールとの転がり摩擦係数f 1
ローラ径(D) | 給油 | 無給油 |
D<50 | 0.15 | 0.20 |
50≤D < 65 | 0.14 | 0.19 |
65≤D< 75 | 0.13 | 0.18 |
75≤D < 100 | 0.12 | 0.17 |
100≤D | 0.11 | 0.16 |
ローラなし | 0.30 | 0.43 |
ベアリング入りローラ | 0.03~0.05 |
チェーンとガイドレールとの滑り摩擦係数f 1
温度 | 給油 | 無給油 |
---|---|---|
常温~400℃ | 0.20 | 0.30 |
400℃~600℃ | 0.30 | 0.35 |
600℃~800℃ | 0.35 | 0.40 |
800℃~1000℃ | 0.45 |
搬送物と低板‧側板の摩擦係数
搬送物 | 摩擦係数 | 見掛比重(g/cc) |
---|---|---|
セメント | 0.54 | 1.15~1.58 |
シリコン | 0.56 | 5.0 |
石膏 | 0.64 | 0.77 |
生石灰 | 0.46 | 1.53 |
セメンクリンカー | 0.46 | 1.30 |
木炭 | 0.41 | 0.44 |
ニッケル鉱粉 | 0.45 | 0.92 |
大豆 | 0.41 | 0.68 |
大麦 | 0.71 | 0.30 |